【第4話】あの日、体が壊れた|自由を作り続ける男の記録

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その日は、いつもと同じ現場だった。

特別なことは何もない。
ただ、いつも通り仕事をしていた。

でも、違和感はあった。

頭が重い。
体がうまく動かない。

それでも、無理して動いた。

「これぐらい、大丈夫だろ」

そう思っていた。

次の瞬間だった。

立っていられなくなった。

頭に、強い痛みが走る。

まるで――
槍で何度も突き刺されているような感覚だった。

その場にしゃがみ込んだ。

息がうまくできない。

視界が揺れる。

気づいたら、涙が止まらなかった。

痛いのか、苦しいのか、悔しいのか。

自分でもわからなかった。

そのあと、嘔吐した。

体が完全に限界を超えていた。

病院に行った。

診断はシンプルだった。

「過労です」

2週間、自宅待機になった。

何もできなかった。

体が動かない。

頭も回らない。

でも一番つらかったのは――

動けないことじゃなかった。

「何もできない自分」

それを突きつけられたことだった。

ベッドの上で、ずっと考えていた。

今までの自分は、何をしてきたんだろう。

頑張ってきた。

逃げずにやってきた。

つらいことも、全部受けてきた。

でも――

その結果がこれなのか。

「これ、全部無駄じゃん」

そう思った。

心のどこかで、

誰かに認められたかった。

お金ももらえると思っていた。

でも現実は違った。

いくら頑張っても、給料は変わらない。

どれだけ現場を回しても、

手柄も、実績も、信用も――

全部、親方のものだった。

何のために頑張っていたんだろう。

初めて、自分の人生を考えた。

このままでいいのか。

答えは、出なかった。

でも一つだけ、はっきりしていた。

このままじゃ、ダメだ。


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【第5話】稼げたのに、全部違った

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