【第3話】壊れながら働いていた6年間|自由を作り続ける男の記録

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気づけば、僕が職長をやるのが当たり前になっていた。

親方は現場に来たり来なかったり。
「後はお前がやれ」
その一言で、全部任される。

現場を回すのは、簡単じゃない。

工程を考える。
人を動かす。
ミスが出れば責任は全部こっち。

でも――

給料は変わらなかった。

一番下っ端のまま、
一番責任が重い立場。

今思えば、おかしな話だ。

でも当時は、それが普通だった。

僕の性格は、もともと人の上に立つタイプじゃない。

大人しくて、1人が好きで、静かな方が落ち着く。
人前に出るのは苦手で、あがり症。

誰かがイライラしているだけで、こっちまでしんどくなる。

そんな自分が、

人に指示を出して、
場をまとめて、
空気を読んで、
トラブルを処理していた。

夜9時を過ぎても、1人で作業していることもあった。

残業代は出ない。

それでも、終わらせないといけない。

無理してる自覚はあった。

でも、止め方がわからなかった。

「ちゃんとやらなきゃ」

「迷惑かけたくない」

そんな気持ちだけで動いていた。

気づかないうちに、

自分の性格とは真逆のことを、ずっとやり続けていた。

ある日、妻に言われた。

「性格、変わったね」

その言葉を聞いたとき、

なぜか少し怖くなった。

このまま続けたら、どうなるんだろう。

そんな不安が、どこかにあった。

そして――

その日は、突然やってきた。


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【第4話】あの日、体が壊れた

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