鉄筋屋と型枠屋の順番で迷う監督さんへ|現場のリアルを教えます

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型枠関係
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現場をスムーズに進めたいと思う監督さんにとって、「鉄筋と型枠、どっちが先?」というのはよくある悩みだと思います。

特に初めて担当する現場や、経験が浅い監督さんは「これで大丈夫かな?」と不安になるかもしれません。

今回は、現場で20年型枠をやってきた立場から、リアルな声と現実的な判断基準をお伝えします。

結論:現場の状況次第。でも基本は「型枠が先」が多い

一般的な流れとしては、型枠が先 → 鉄筋が後です。

なぜなら、鉄筋は型枠の中に納めていくので、“受け皿”である型枠がないと施工できないからです。

でも、これは「原則」であって、実際の現場では順番が逆になることもあります。⸻

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鉄筋が先になる例

① 基礎は鉄筋が先

建物の基礎は全体的に鉄筋が先に組みます。

開口や壁がないので型枠を先に建てる必要がないためです。

地下なので外周面の外側に枠を入れる必要もなありません。

場所も限られるので型枠材を入れると邪魔になってしまいます。

② 柱

基本柱は鉄筋が先です。

縦の太い鉄筋(主筋)を繋げるために溶接などをするためです。

型枠があると邪魔で結束できません。

型枠が先になる例

①1階以上の外周まわり(外側の型枠)

建物の外周面の鉄筋を先に組むと型枠を外に運ぶことが難しくなるからです。

外周の型枠は1番長さがあるので余計に外に出しづらいです

②狭すぎて型枠が入らないとき

鉄筋を組んだら入らないような場所は先に組まないと入らなくなります。

・ハトゴヤ・下り壁と大梁の間・シャフト・階段の1段目の上げ裏など。

400mmの幅がとれない場合は型枠を先に組むか、その隙間を無くして下さい。

③スリット壁は型枠が先

スリット壁は自立するのが難しいです。

水平も垂直もスリットが入る場合は鉄筋を支えることができないので、先に型枠を建ててからセパレーターを付けて鉄筋屋さんに渡します。

④スラブや梁底、庇底など

鉄筋が乗っかる場合は型枠が先です。

最後に:監督さんへのメッセージ

型枠と鉄筋の順番に「正解」はありません。

大事なのは、現場ごとの状況を見て、職人さんたちと話しながらベストを探すことです。

現場の実情を知っておけば、判断も自信を持ってできるようになります。

そして、段取りに無駄がなければ、安全で早くてきれいな仕事ができます。

もし不安なときは、遠慮なく型枠屋さんに相談してみてください。

現場をよくしたい気持ちは、監督さんも職人も一緒です。

型枠歴20年、現場で数えきれない監督さんと一緒に仕事してきた立場から、

「今の若い監督さんの力になりたい」そんな思いでこのブログを書いています。

ブログやYouTubeで現場のコツを発信していますので、よかったら覗いてみてくださいね。

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