型枠の精度を上げる5つのポイント|20年の経験から導いた現場で使えるコツ

型枠関係

「型枠の精度がなかなか安定しない」「外周の打ち継ぎがうまくいかない」

そんな悩みはありませんか?

ボクは型枠大工として20年の経験から、精度を安定させるために重要な5つのポイントをお伝えします。

経験の浅い職人さんはもちろん、職長さんにも役立つ内容ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

精度を上げる5つのポイント

ポイント① 建て込みの基本的なことをしっかりやること

①-1

建て出しのポイントは親墨から合わせる

(シキサンから追い出すのはシキサンが合っているとは限らないのでやめて下さい)

①-2

目地を合わせて建て込みする

(1800以上のパネルを建て込みするときは1800+補助ベニヤの目地(繋ぎ目)を合わせる。テンバを合わせてはいけない

(補助が合っているとは限らない)

①-3

セパの穴あけを正確に開けること

セパの穴あけが汚い(数ミリずれても気にしない)人がかなり多いいです。型枠大工さんはよく3ミリ以内に収めるって言うけど、まずセパ穴ぐらいピッタリ開けて下さい。出来てないのに精度なんか上がりません。

①-4

鉄筋の収まりの確認

鉄筋のかぶり(鉄筋から型枠までの空間)がないのにスペーサーを付いたまま建て込みをしてしまうと枠が倒れる。しかも後からでは、直せない場合もあります。

なので建て込む前に鉄筋屋さんと相談して下さい。(直すのか?それともスペーサーを外して建て込みをするのか?)

ポイント② 梁かけ前に型枠の立ちを確認すること

壁の建て込みが終わって梁かけ作業に入る前に壁の立ちを確認する。

現場では忙しくてなかなかできないと思いますが、単独の柱と外部側の壁だけでも締め付けをして立ちまで終わらせて下さい。

精度がかなり良くなります

ポイント③ 支保工の配置と固定をしっかり

いくら型枠が正確でも、支保工が弱ければ意味がありません。

コンクリートの重さに負けて下がると寸法不良の原因になります。

③-1

パイプサポートの位置や、ピッチは適切なのか?

離れすぎるとたわみの原因になります

細かすぎるのは手間がかかります

スラブ厚200以下ならサポートのピッチは1200以内にして下さい

それ以上になるともっと細かいピッチが必要です。

はじっこのサポートは500以下にして下さい(梁底やスラブの始まり)

③-2

根がらみや水平繋ぎは適正か?

根がらみはサポートの足元の固定のことです

ずれると下がったり外れたり危険です。確認して下さい

水平繋ぎは型枠支保工が高さが3500以上の場合やらなければなりません。サポートの耐荷重が変わってしまうので。

③-3

支保工足場の位置は適切なのか?

しっかりとした支保工足場でも梁の真下になければ意味はありません(梁下の場合は)

ズレていたら直すのか、サポートでやるのか現場監督と打ち合わせして下さい。

ポイント④鉄筋が乗っかる前にレベルの確認

梁かけやスラブが終わったら鉄筋が乗っかると思います

その前に高さの確認をして下さい

オートレベルでもいいですし、レーザーレベルでもいいので。

鉄筋が乗っかった後から直しても上がらないことがあります

ポイント⑤ チーム内の情報共有

職人同士、設計、監督との「ちょっとしたズレ」がミスの元です。

朝礼や小まめな確認で、図面変更や寸法の変更を全員で共有しましょう。

3. まとめ(結論)

精度の高い型枠は、一つひとつの基本動作と確認作業の積み重ねです。

今回紹介した5つのポイントを意識するだけで、仕上がりは確実に変わります。

現場でのミスを減らし、信頼される職人になるためにも、ぜひ実践してみてください。

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