シキサンのやり方

型枠関係

シキサンの高さの決め方やレベルの見方、どうしてそうなるのか?などシキサンのやり方をまとめました。

基本

コンクリートの上はデコボコしていて平ではないので、『シキサン』をします。

コンクリートの上に直接型枠を取り付けてしまうと、高さがバラバラになったり、釘が打ちづらいなど、仕事がやりづらく、なってしまいます。

シキサンの名前

・敷桟=桟木を敷くから、シキサン

・台付けとも言います

・根巻き

高さを見る機器

・【オートレベル】

望遠鏡見たいな見た目をしています。

水平の高さを正確に見れる機器。

現場の監督さんに言うと貸してくれるやつです。

・【レーザーレベル】

目で見えるレーザーの線が水平垂直に出ます。

昼間の太陽の下だと流石に見えないです。

線の色は緑と赤があります。

近くの水平や墨出しに使いやすいです。

・【レーザーレベル 受信機あり】

土間屋さんが「ピピピ」と鳴らしてるあれです。

レーザーが出ているところが回転して水平360度にレーザーの光が出ます。

受信機がレーザーの光を拾うと音と受信機の画面上の数字で教えてくれます。

太陽が出ていても関係ありません。

半径15mぐらいまで見ることができます(HILTlヒルティ)

高さの決め方

シキサンの高さを決めると言うことは、決めた高さで水平にすると言うことです。

床レベル(スラブ天端)が±0の上にシキサンをする場合、

『何を使って』

シキサンをするかで、高さが変わってきます。

【桟木(24mm)+ベニヤ(12mm)=36mm】

を使う場合は36mmなので4mm余裕を見て、シキサンの高さを

40』にします。

【桟木(24mm)+ 桟木(24mm)=48mm】

を使う場合は48mmなので50にしたいのですが、余裕が2mmでは、コンクリが高いこともあるので、55

55は、、、計算しづらい、、

60』にします。

僕のオススメは30です。

先に桟木を打ってしまってから高さ見て薄ベニヤで終わりです。

「早い 楽 材料が少ない」

レベルの見方

機器によって見方が変わります。

【基本の考え方】

現場に建物の基準レベルがあると思います。

床から1000の位置に出てることが多いいです。

この1mの、返り墨からシキサンレベルを出していきます。

『シキサンの高さを30にした場合の説明をします』

1mからシキサンの天端(高さ)までの、距離が970になります。

970を覚えてください。

シキサンする場所の高さを見てみます。

見えた数字は995でした。

シキサンの高さは970なので、25ミリのシキサンをすれば、30のシキサンになります。

見えた数字が970より小さい場合はシキサンの高さを変える必要があります。

各機器でのレベルの見方

・【オートレベル】(2人作業になります)

三脚セットして、オートレベルを取り付けて、水平にします。

SL1000返りのポイント(墨)を見ます。

オートレベルを覗くと十字が見えると思います。

十字の真ん中の位置を相手に合図して、印を出してもらいます。

その印とSL1000の墨がいくつ誤差があるか測ります。

仮に506mm上に誤差があったとします。

そうすると1000+506=1506になります。

1506=±0です。

シキサン+30なので1506−30=1476

1476がシキサン天端です。

後はシキサンしたい場所を測って、いくつ誤差があるか見ていけばオーケー。

・【レーザーレベル】(1人作業)

レーザーレベルも大体同じです。

三脚→水平→レーザー起動→レーザーが見える→基準レベルとの誤差を見る→シキサン30

【レーザーレベル 受信機あり】(1人作業)

先程のレーザーとの違いはスケール(スケールメジャー)は使わないことと、明るくても使えることです。

使い方は途中までレーザと同じです。

基準レベルの誤差を測る

仮に506mm上に誤差があったとします。

そうすると1000+506=1506になります。

1506=±0です。

シキサン+30なので1506−30=1476

シキサン天端の高さが分かったら、真っ直ぐな棒(目地棒など)に1476に印をします。

印に受信機を合わせてシキサンしたいところの高さを測ります。

ピピピっとなって数字が出ます。

その出た数字の高さ、だけシキサンすれば30のシキサンが出来ます。

シキサンのやり方

【シキサン作業で大事にしたいこと】

・レベルを正確にすること

・建て込み作業をやりやすくすること

・コンクリート(ノロ)が漏れないように穴埋めをすること

レベルを見終わった後からの説明です。

理想のシキサンは、ベニヤをコンクリート面に先に打ってからレベルを見て薄ベニヤを乗せてその上に桟木を打ちます。

大きな隙間はできないし、桟木が1番上なので建て込みの釘が打ちやすい。

解体した後の、「はつり」も少ないです。

【レベルを正確にすること】

思った以上にシキサンは正確さを求められます。

建物の高さが変わってきてしまうので。

シキサンの精度を良くするにはレベルを見た数字ピッタリにすることが1番いいに決まっています。

実際は難しいので詳しく説明していきます。

ベニヤ、薄ベニヤ、桟木は、実際何ミリなのかを確認すること!

わからなければ4枚重ねて測ってみてください。

意外と思っていた数字と違います。

5ミリだと思っていたけど4枚重ねたら24ミリだった、みたいなことはよくあります。

時期や仕入れ先など様々ない原因でサイズが違うときがあるので、確認した方が良いです。

シキサンをするときに、ピッタリとは、なかなか難しいので、

プラスマイナス、何ミリまで大丈夫なのか?

プラスは絶対無しです。

建て込みした後から、調節は難しいからです。

1壁、4箇所のシキサンレベルが、出たとして、

1箇所だけでもプラスになっていたら、その壁一面が、プラスになってしまいます。

プラスになるぐらいなら下げちゃいましょう。

20だったら→ベニヤ(12)+薄ベニヤ5+2=19

OKです。

このときに実際測って見ると

12ミリ→13ミリ

5ミリ→6ミリ

2ミリ→2.5ミリ

合計21.5

こうなったら2ミリの薄ベニヤは、取ってしまいましょう。

【建て込み作業をやりやすくすること】

型枠を建て込む(取り付ける)際に釘で留めるのですが、床に釘を打つのは厳しいです。

なので桟木やベニヤを先に打ってから型枠を建て込みします。

【コンクリート(ノロ)が漏れないように穴埋めをすること】

シキサンで隙間を完全に塞ぐのは相当大変で、現実的ではありません。

なのである程度、穴埋めをします。

どのぐらいかは、コンクリートが止まるぐらいです。

僕の感覚ではベニヤより大きい隙間は塞ぎます。

12mm以上の隙間は埋めましょう。

外部のシキサン(シキバタ)のやり方

やり方はそれぞれだとは思いますが、僕のやり方でいきます。

外部で同じ位置に壁が建つ場合はシキバタをします。

コンクリートの上ではないので、Pコンにバタ受け金物を付けて、その上にバタ角(90×90の木材)をのせて、固定します。

レベルの見方は簡単でシキバタの高さよりバタ角の90下げて印をします。

シキバタの高さはコンクリ天端に合わせます。

打ち継ぎ目地が入るためです。

SL±0が一般的です。

そこから90下がった印の位置で墨を出します。

バタ角の下端を墨に合わせて固定します。

以上になります。

言葉にして伝えるのは難しいですね。

もっと上手にお伝えできるよう努力します。

最後まで読んでくれてありがとうございます♪

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